今の空は白の天井

ガキの頃はこれが木目であって

どこもかしこも顔に見えたもんだ

降り注ぐエアコンの風はぬるく

次第にカサつく手肌を眺めた

いつか切った手のひらの傷は

生命線に並行に寄り添っている

はえらい長生きするかもしれない

心臓がざわついていて

頓服薬を飲んだけれど

曇天のせいかなんか

何もかわらなくて苛立ち

せめてもの白湯を飲もう

唯一の丁寧な暮らしアイテム、鉄瓶で

お湯を沸かした