3歳に戻った

身体中がどこもかしこも痛くて

爆発して

涙のしょっぱさが私の肌をカサカサに

赤いポツポツを作りやがった

気づいたら母に電話していた

久しぶりに聞いた声は思ったより優しく

とにかく聞いてくれるもんだから

同じ話を4、5回はした

冬だから身体の調子も悪くなるよって言われたけど

そういう原因追求はどうでもいいし

わたしは今の季節もこの町も好きだからって

何か強がったようなことを言い返した

飼ってた死んだ犬に会いたくて

アイツ🐶に会いたいと泣き叫んだら

私も毎日そう思うと言った

母の悲しみの方がよっぽど重くて

その悲しみを思って余計涙が止まらなかった

ばあちゃんの声が聞きたくて

電話代わってもらったけど

もうばあちゃんは耳がとおくて

会話にはならなかった

年寄りジョークの

まだ死んでねえぞ!が聞けたから

絶対に、この人より先に死んではいけないと思った

ガキの頃

ばあちゃんに連れて行かれた

怖い山の畑の

眩しい日差しとか

野菜のあおいにおいだとか

私の最初の記憶みたいなのが

あったかい宝物だということ

伝えるつもりは無いけれど

ばあちゃんも

あの日を憶えていてくれたらいいけどな