身体中がどこもかしこも痛くて
爆発して
涙のしょっぱさが私の肌をカサカサに
赤いポツポツを作りやがった
気づいたら母に電話していた
久しぶりに聞いた声は思ったより優しく
とにかく聞いてくれるもんだから
同じ話を4、5回はした
冬だから身体の調子も悪くなるよって言われたけど
そういう原因追求はどうでもいいし
わたしは今の季節もこの町も好きだからって
何か強がったようなことを言い返した
飼ってた死んだ犬に会いたくて
アイツ🐶に会いたいと泣き叫んだら
私も毎日そう思うと言った
母の悲しみの方がよっぽど重くて
その悲しみを思って余計涙が止まらなかった
ばあちゃんの声が聞きたくて
電話代わってもらったけど
もうばあちゃんは耳がとおくて
会話にはならなかった
年寄りジョークの
まだ死んでねえぞ!が聞けたから
絶対に、この人より先に死んではいけないと思った
ガキの頃
ばあちゃんに連れて行かれた
怖い山の畑の
眩しい日差しとか
野菜のあおいにおいだとか
私の最初の記憶みたいなのが
あったかい宝物だということ
伝えるつもりは無いけれど
ばあちゃんも
あの日を憶えていてくれたらいいけどな